みそ汁の具
藤谷 さゆり
飯南町頓原で、市場に出せない野菜、規格外と呼ばれる物を刻み、乾燥させて真空パックでみそ汁の具と命名して販売を始めた方、寺田やよいさんにお話を聞いてみた。
その商品を作るきっかけは意外にも、キクイモを食べない旦那さんに食べてほしいという、キクイモを作っている主婦、木村さんの悩みだった。
そんな彼女の前で、キクイモが好きで、大量のキクイモを購入した寺田さんに「そんなに好きなら、規格外のキクイモでもよければだけど、いる?」と、声をかけてくれた。
後日、木村さんから悩みを聞いた寺田さんは、自身の知るキクイモ料理を作り、渡した。

そんなやり取りをしているある日、寺田さんの元に、こういうキクイモも作っているけど、いる?と、木村さんはキクイモを乾燥させた物を持ってこられた。
こういうのがあるなら、色々な野菜を乾燥させた物を混ぜ、これでみそ汁でも作ってみればどうだろうかと、袋に入れて二つ渡した。
その内の一つを、木村さんが美味しいからと友人に渡したところ、その友人が、これ商品化できないかな?と、寺田さんに提案したのだという。
乾燥させるなら正規の、値段のつく野菜でなくても商品として買い取ることが出来るし、家庭菜園で作られた物でも商品とすることが出来るので、定年退職したけれど、家庭菜園で色々な野菜を作っている元気な高齢者の仕事にもなるのでは?と考えた寺田さんが、地域の人へと相談したところ、それぞれの家庭で乾燥機を持っているという事も判明したのだという。
今は飯南町の物産を使った、お歳暮を作りたい方から100食注文が入っている。
その他にもサンプルを送り、興味を持ってくれた所では既に販売もされている。
家庭菜園をしている家の多い印象のある飯南町で、この企画の躍進は高齢化の進んでいる飯南町の未来をも、躍進させる可能性を秘めているのでは無いだろうか?

飯南町定住支援センター
飯南町役場 まちづくり推進課
〒690-3513 島根県飯石郡飯南町下赤名880
TEL(0854)76-2864 FAX(0854)76-2221
Copy©飯南町定住支援センター All rights reserved.